漢詩の事典
松浦 友久編
植木 久行
宇野 直人
松原 朗著
大修館書店

漢詩の事典
松浦 友久編
植木 久行
宇野 直人
松原 朗著
大修館書店 1990年1月
A5判 函入 944ページ
ISBN 9784469032093
本体 8,000円
本来は外国語の古典詩であった「漢詩」は、なぜこれほどに日本人の心をとらえるのだろうか。
それは本書の第Ⅰ章「漢詩の世界」でも述べたように、「訓読漢詩」のリズムとイメージが、日本の詩歌における「文語自由詩」として、日本人の詩的感性に深く浸透してきたからにほかならない。
つまり「和歌」や「俳句」が「文語定型詩」として存在するのと互いに補いあうかたちで、その独自の役割を果たしてきたのである。
「定型詩」には定型詩としての流麗・典雅な美しさがあるように、「自由詩」には自由詩としての闊達・自在な美しさがある。
松浦友久 (『漢詩の事典』「あとがき」)